arts office 契約書 反社会的条項チェック・レビュー 本文へジャンプ
反社会的勢力排除条項
企業法務に不可欠となっており、契約書においても盛り込むことが多くなってきており契約書チェックの際には検討を要する。

近年、企業活動のコンプライアンスが強く求められ、
その一環として、暴力団を中心とした反社会的勢力と
企業活動の結びつきを取引においても抑制することが求められています。

そのため、契約書にも、取引相手が反社会的勢力であったり、反社会的勢力と関係
があるような場合に、取引を中止するように条項が設けられていることがあります。

コンプライアンスを重視し、企業活動を清廉にしていくために契約書の作成やチェックにおいても
反社会的勢力排除条項は見過ごすことができない場合があります。

多くの場合、同条項は、契約の解除につながるように規定されています。
解除に関しては、契約を終了させるものであるから、その発動要件等を本来は
法的専門的見地からチェック・レビューすることが望ましいと言えます。

【例】
第○条(反社会的勢力排除条項))
 甲および乙は、相手方に次の各号の一に該当する事由が生じたときは、何らの催告を要せず、本契約を直ちに解除することができる。 この場合、解除者は解除により相手方に発生した損害を賠償する責任を一切負わないものとする。
 1 甲または乙、ないし甲または乙における代表者、役員または従業員の何れかが、次のいずれか  に該当すると認められる場合。
  ア・暴力団
  イ・暴力団員、暴力団準構成員
  ウ・暴力団関係企業
  エ・総会屋、企業ゴロ
  オ・その他前各号に準ずる者
 2 ×××××
 3 ×××××

平成23年10月1日から東京都暴力団排除条例が施行されました。
@暴力団でないことの確認A暴力団排除特約を契約書に定める。
この2点が事業者に努力義務として定められています。
努力義務であるため、事業者がこの条項を盛り込まなかったとしても、罰則等の不利益はありません。
もっとも、上場企業等ではコンプライアンス上また内部統制上、企業と反社会的勢力との関係を厳しく分離することが求められています。反社会的勢力排除条項を契約書に盛り込むことは、これからの企業活動においては必須になってくるでしょう。